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県士会ニュース vol.157.2022.6.5

① よりよい共育をめざして〜第8回 日本臨床作業療法学会 学術大会 養成校連携企画シンポジウム報告〜

仙台青葉学院短期大学 齋藤佑樹

令和4年5月15日(日)〜5月29日(日),第8回日本臨床作業療法学会学術大会(大会長:籔脇健司(東北福祉大学))がオンラインで開催されました.オンラインながら,大会本拠地が宮城県ということで「何か宮城の特色を出した企画をしよう!」と宮城の養成校全6校の教員(仙台青葉学院短期大学:髙橋慧先生,仙台保健福祉専門学校:相澤祐一先生,仙台リハビリテーション専門学校:櫻井直人先生,東北福祉大学:伊藤明海先生,東北文化学園大学:高木大輔先生,東北保健医療専門学校:藤井貴先生)が集まりシンポジウムを企画しました.私もファシリテーターとして参加しました.

 シンポジウムのテーマは,「作業に焦点を当てた実践を伝える教育上の工夫と課題」でした.いうまでもなく作業療法の普遍的な目的は「対象者がよりよい作業的存在になることができるよう,作業を通して健康と幸福を促進すること」です.そのために作業療法士は,作業の持つ力を理解し,作業の持つ力を最大限に活用しながら対象者に望ましい経験機会を提供することを本分とします.養成校のカリキュラムは,これらを体現できる作業療法士を育成すべく様々な工夫が成されています.

 しかしながら,学生が作業療法の目的を十分に理解し,作業の力を活かすための知識と技術を基盤とした臨床能力を身につけることは容易ではありません.今回はこの課題について,各養成校の教員が,それぞれの現場での工夫や課題について共有しました.

 養成校のカリキュラムは指定規則に準じて構成しているため,基本骨格は共通点が多いものの,それぞれの養成校が学生の教育効果を高めるべく行っている様々な工夫を共有することができました.今回の経験は,今後,各養成校のカリキュラム改編などで活かされると思います.

 今後の課題についても多くの意見が挙がりました.限られた文字数の中でそのすべてをご紹介することは難しいため,ファシリテーターの立場から感じたことを最後に書きたいと思います.

 学生は,初年次教育の中で,作業療法の目的や作業の力について学びます.しかしながら,様々な疾患や障害についての知識,評価や治療などの作業療法「手段」を学ぶ過程で,いつの間にか作業療法の「普遍的な目的」を意識する機会は薄れ,作業的存在として対象者をみるのではなく,障害者として対象者を見ることに対して疑問を抱かなくなってしまう,このような傾向があるように思います.また,「対象者がどのように作業に関わることができるか?」ではなく,「いかに失った機能を回復できるか?」や「いかに動作の自立度を高めることができるか?」に関心の多くが偏っていくように思います.もちろんこれらの関心を否定しているのではありません.作業療法の目的と手段を理解したうえでこれらの事柄に向き合うことが大切だということです.それを教育の中で体現していくためには,カリキュラムの工夫は当然のこと,各科目の中で,常に学生が作業療法の目的に立ち返ることができるような教員と学生の有機的な相互交流が不可欠なのだと感じました.また,学内教育と臨床現場のシームレスな教育を実現すべく,各養成校の教育内容や教育の要点を臨床実習指導者と共有する機会をこれまで以上に充実させることが重要であると感じました.

 今回,宮城県内のすべての養成校が一同に会しよりよい教育のために叡智を出し合った経験を,ぜひこれからの宮城県の作業療法教育に活かしていきたいと思います.

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